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中心結節(ちゅうしんけっせつ)とは?角が生えた歯は注意が必要です!

こんにちは。静岡市葵区呉服町の矯正歯科、ブライフ矯正歯科・院長の平塚です。

本日は「中心結節、ちゅうしんけっせつ」について解説したいと思います。

おそらくみなさん聞き覚えの無い言葉かと思います。

 

中心結節とは?

「中心結節」とは歯の形態異常の一つで、小臼歯の噛む面に出現する小さな突起です。

イメージがわきにくいと思いますが、下の画像のような突起を中心結節と言います。

下顎第2小臼歯の中心結節

中心結節の好発部位は下顎第2小臼歯(下の真ん中から5番目の歯)で、発生率は1~4%とされています。

画像の中心結節も下顎第2小臼歯です。

そして、この中心結節、放置すると少々厄介なことになるので注意が必要です。

 

結節が折れてしまうと重篤な状態になる恐れがある。

中心結節はその内部に歯髄(歯の神経)があるため、咬合や咀嚼で折れてしまうと神経がむき出しになり(露髄)、歯髄炎といって神経が炎症を起こし、最終的には神経が死んでしまう可能性があるのです。

中心結節の内部には神経が入り込んでいる

そのため、中心結節が見つかった際には適切な処置をしておく必要があります。

 

中心結節への対応策は2つ

中心結節の困った特徴は、通常の歯と違い神経が歯の表層にまで伸びてきていることです。

僅かな表面の破折も、たちまち露髄につながるリスクがあります。

主な対応策は2つです。

 

①補強する
対応策1は中心結節を補強することです。
咬合や咀嚼により折れないように、突起の周りをレジン(硬質プラスチック)により埋めてしまう処置です。
周りを補強すれば、結節が折れるリスクはほぼ避けることが出来るでしょう。
最もオーソドックスな対応策です。

②少しずつ削る
対応策2は少しずつ削ることです。数か月~半年に1度、露髄しない(神経が出ない)レベルで少しずつ削っていく処置です。
通常このような処置を行うと、表層まで伸びてきている神経の壁の内側が徐々に厚くなり、歯の表層から神経が遠ざかっていきます。

 

まとめ

中心結節は発生率が1~4%と決して低くないため、しばしば遭遇するはずの歯です。

しかし、意外と発見されずリスクを抱えた状態で放置され、重篤な状態に陥ることが多いようです。

小児期から矯正治療を始めた患者様は定期的に通院するため、中心結節の見落としはまずありません。

もし矯正治療を受けていなかったとしても、定期的にかかりつけ歯科医のチェックを受けていれば見落とす可能性は低くなるでしょう。

「これは中心結節かな?」と思ったら、出来るだけ早く歯科医院に相談に行きましょう。

 

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